40代になってからというもの、かねてから意識はしていた抜け毛の症状がひどくなってきたのを実感しました。
だんだんと額の生え際が後退していくのは一目瞭然。
子供や妻からも旅行先での写真を見せられ、10年前に比べてこれだけ後退したと言って定規を使って測ったりしながら笑われる始末です。
こんな状況もあってだんだん自分の頭髪が笑いのネタになってしまうことが卑屈に思えてきて、外見的な自信のなさにつながってしまい、最近では職場でも声が小さくなったとよく言われますし、部長からも中間管理職としてしっかりと部下を指導しまとめ上げて欲しいと檄を入れられる場面さえありました。
そんなストレスの影響もあったのでしょうか。
これまでは額の後退だけだったのですが、ここのところ両サイドが剃り込みを入れたように禿げ上がってきてしまい、一昔前の不良のようなかっこ悪い感じになっています。
どうしてこんなことになったのだろうと色々考えてみたのですが、このようなM字ハゲのメカニズムなど私の頭で理解できるわけもなく、やはりそのまま放置しておいてしまいました。
ですが転機になったのは、たまたま風邪を患って近所のクリニックを受診した時です。
待合室の壁に張り出してあった様々な案内ポスターの中にAGAという症状について説明するものを見つけたのです。
これまでにもAGAという言葉はCMなどで何度も耳にしてはいたものの、私はてっきり車の誤作動を防ぐ制御装置か何かだと思い込んでいました。
それが全く違ったのです。
しかも自分のM字ハゲの症状に直結する病気の名称だったとは思いもしませんでした。
そのポスターによると、AGAは病気の一種とのこと。
そして幾つかのチェック項目があり、親や祖父などに薄毛の人がいるかどうかとか、あるいはハゲの症状が額の両サイドや頭頂部などから進んでいないかという部分は私に直接的につながるもので、思わずハッとしてしまいました。
結果的に風邪のことなどそっちのけで、自分の診察の番が回ってきて開口一番に医師にこのAGAのことを尋ねてしまいました。
その時に医師は笑いながら、確かにM字ハゲを発症している人はAGAの場合が多く、治療してみると改善効果が見込めるかもしれませんと答えてくれました。
そして治療を行う上ではその時に受診した内科のクリニックでも受けられますが、一方でさらなる専門治療を受けたい人にとっては薄毛治療専門クリニックなどを受診してみるのも一つの手段ですと提案をもらいました。
そちらの方が専門性が高いので、検査や機器の面でもメリットが高い場合が多いとのこと。
私も納得しましたので、紹介された専門医院を受診してみることにしました。
初回のカウンセリングで日常生活や薄毛になった頃のこと、それに過去の薄毛ケアの取り組みなどを幾つか説明した上で、当院での治療法の説明やそれにかかる費用などをご紹介いただき、結果的に病院のリラックスした雰囲気や完全予約制なので待ち時間が少ない特性、さらには医師やスタッフの人がらなども安心できたので、通院を続けてみる決意を固めたのです。
まずは本当にAGAかどうかを特定するためにも、M字ハゲの部分の頭髪を採取して、さらには血液なども採取して精密検査が行われました。
結果的に、医師から伝えられたのはやはりAGAを発症しているとのこと。
これから頑張って治していきましょうと言われ、さっそく飲み薬や外用薬を処方されて、その日からM字ハゲを克服するための日々が始まりました。
この飲み薬やプロペシアと言われるもので、フィナステリドという成分が働いて頭皮にある特殊な酵素の働きを抑制。
そうやって男性ホルモンとこの酵素が反応して頭髪の成長を邪魔する物質が出るのを防いでくれるとのこと。
どうやらM字ハゲが生じる部分というのは、従来から男性ホルモンが反応する部位で、そのため頭皮の酵素と相まって頭髪の成長を邪魔する物質が分泌されているそうなのです。
これを飲み始めてから徐々に頭髪に変化が見られるようになり、これまで細くて弱々しくなっていた頭髪が全体的に逞しくなったような気がしました。
それに額に生えていた頭髪も元気になってきて、ハゲ部分にも産毛タイプのものがたくさん生じ始めました。
さらにここにミノキシジルと呼ばれる成分を含んだ外用薬を塗り込むことで、毛細血管が活性化されて多くの血液を細部に運ぶようになり、それに乗せて栄養分も過不足なく補給されるようになりました。
多くの頭髪は栄養不足になって抜け落ちていくそうなので、こう言った対策によって再び頭髪が活性化するのは当然と言えば当然かもしれません。
こういった二つの特効薬を使うことで私の薄毛人生も大きく変化することになりました。
子供や妻たちもこれまでジョークのネタにすることが多かった私の頭髪にエールを送ってくれ、額の生え際の状態も、夏休みの自由研究のようにして成長を応援してくれるようになりました。
少しずつ改善されてきていることで、自分にも少しずつ自信が芽生えてきているような気がしています。
このまま治療を頑張っていきたいです。